【開催報告】[フミコム朝活講座]「話す力」でコミュニケーションを豊かにする!プレゼン基礎講座
日 時:2022年10月1日(土)10:00~12:00
会 場:フミコムC-base (文京区民センター地下1階)
講 師:正木 早紀さん(一般社団法人アルバ・エデュ)
参加者:22名
相手の心に響くようなプレゼンを行うには、様々なテクニックを身に着けることも勿論大切ですが、コミュニケーション能力の向上が最も重要です。そのため本講座では、プレゼン資料を作成するために必要な基礎的な知識は勿論、「伝える力」を向上させるトレーニング方法や、言いたいことを上手く相手に伝えるための考え方まで掘り下げた内容を受講することができます。そのため、プレゼンという枠を超えて日常生活でも活きる様な知識もたくさん紹介されるような講座です。
○講師自己紹介
本講座の講師は「正木さき」さんです。ご自身の名前を「まさき さき、とまるで駄洒落のよう」だと仰り場の雰囲気を和ませてくれました。また、実際、自己紹介においてご自身のお名前のように記憶や印象に残りやすいものがあることは大きな武器になるとのこと。そんな正木さんは8年間小学校教員として学校教育の前線に立ち、数多くの生徒たちと触れ合ってきました。その過程で徐々に学校の外の世界を知らなくては未来を担う子供たちに説得力を持って教育に臨めないと考えるようになったのだとか。そして、学校の外から教育を眺め、支えたいと思い現在の「アルバ・エデュ」の話し方講師になったと正木さん。
●なぜプレゼンに話すチカラが必要なのか
上記の自己紹介を通じて会場の雰囲気がより和やかになったところで、本講座の本筋でもある「なぜプレゼンに話すチカラ必要なのか」という話題に移りました。その際に、アルバ・エデュの代表である竹内明日香さんが海外でプレゼンの仕事をした際のエピソードをお話する正木さん。海外の投資家たちにある商品のプレゼンを行った際、商品の質もよく、プレゼン自体の構成も良く練られていたにも関わらず、日本の商品が選ばれることはありませんでした。その為、日本と海外のプレゼンを徹底的に比較し研究した結果、海外プレゼンテーターは自身の気持ちや想いをプレゼンに多く練り込んでいるということが分かったそうです。同時に日本人は自身の気持ちや想いを「話すチカラ」が欠けていることにも気づいたのだとか。
その為良いプレゼンを行うには、まずは話すチカラを鍛えることが必要だと正木さん。
●話すチカラを上げ、上手なプレゼンを行うには?
まず前提として、自分の中の気持ちや想いを把握し、大切にすることが肝要であると正木さん。また相手の目を見て、特に伝えたいことに気持ちを乗せて話すことも重要であるとのこと。そしてその上で、話すチカラ、プレゼンともに共通する以下の上達のコツをお話してくれました。
〇ネタのチカラを使う
読書、情報の調査&整理、実際に行動に移して考えた事感じた事をメモしておくなどを行い、話をするためのネタを自分の中に持っておくことが大切だと正木さん。また、それらのネタは実際に話してみたりしてアウトプットする事でより身につくとのこと。
〇とっさのチカラを大事にする
上記のようにアウトプットを行うことや場数を踏んでみることで、「とっさ」に対処しなくてはいけない場面に耐性がつくのだとか。そしてその「とっさのチカラ」を身に着けること
で、プレゼンの場で思いがけない質問が飛んできた時や、思わぬアクシデント等に対処できるようになるとのこと。
〇論理・ストーリー
プレゼンでの話に論理的な説得力を持たせ、なお且つ興味を引くようなものにするため「ロジックストーリー」や「ストーリーテリング」と呼ばれる技法を用いることも効果的だとか。「ロジックストーリー」は言いたいこと・伝えたいことに理由を三つ付ける技法で、「ストーリーテリング」は話に「つかみ・共感・緊張・言いたいこと・締め」などの緩急をつけるというものです。
上記のように自分の気持ちを大事にし、話すチカラの向上を日頃から意識することで、結果的にプレゼン上達に繋がるのだとか。
●スライド作成のコツ
また正木さんはプレゼン資料であるスライド作成で活きる基礎的な知識もお話してくれました。
〇スライドは1行14文字までで、句点は全角で読点は半角がみやすい
〇コピペではなくキッチリ自分の言葉に置き換える
〇図・グラフ・写真・イラストを活用する
またこれらのコツに加えて、あくまで主役はプレゼンテーターであり、スライドは話を補強するためのツールであるという意識を持つことが大切だと正木さん。その為スライドは詰め込みすぎず、わかりやすさや、グラフ・写真など言葉で伝えにくいものを表現するようにとのこと。
●演習
終盤、これまで講座の中で学んだことをアウトプットするための演習が参加者同士で行われました。演習は「世の中のルールで許せないもの、またなぜ許せないのか理由を3つ付け、さらにストーリーテリングの技法を使用して波乱万丈な話にする」というお題でした。また、二人一組で約3分ほどで行われました。難しいお題でしたが、これまで学んできたことを活かして話し合いには、熱が入り、かなりにぎわっている様子でした。
最後に、正木さんから「世の中は変えられる そのためにプレゼンがある」 というお話がありました。一人一人が自分の気持ちを大切にし、話すチカラを養い、伝えることをしていけば、それがやがて大きな力になり社会という大きなものですら変えていけるのだと話す正木さん。また未来は変えていけるのだと大人たちが子供に示せるようでありたいのだとか。
フミコムでは地域活動でも、仕事や学校でも役に立つスキルを身につけるイベントを年に数回開催しております。地域に踏み込むはじめの一歩として今後も皆さんのご参加をお待ちしております!
それでは正木さん、参加者のみなさんありがとうございました!
*一般社団法人アルバ・エデュ HP:https://www.alba-edu.org/
*フミコムにはアルバ・エデュ代表の竹内さんが執筆した書籍もありますので是非一度のぞきに来てみてください!
竹内明日香『すべての子どもに「話す力」を―1人ひとりの未来をひらく「イイタイコト」の見つけ方』英治出版2022