●どのようなことを大切に活動しているか
まず、イベントの最初に、全国こども福祉センターがいちばん大切にしていることについてお話いただきました。荒井さんは支援、福祉という言葉は一度置いておき、まずは対話、交流をして、「その人自身を知る」ということを第一に活動しているとお話しくださいました。
●声かけパトロールよりも、立ち話ができるように
「こんな時間に出歩くのは危ないから早く帰った方がいい」などの声掛けは大切だけど、少し上から目線に感じることもありますよねと荒井さん。
関係性をつくることを目指すなら、家に帰すことをゴールとせず、交流すること、対話をすることが彼らのことを知るためにも重要だとお話しくださいました。
実際に路上やSNSなど普段生活している場所で声掛けをすることで、家出、虐待の早期発見につながったケースもあるそうです。
●公的な機関はハードルが高い
さまざまな支援機関はあるけれど、公的な機関はハードルが高いと感じて、あまり相談に行こうと思わないという声も多く聞かれます。
福祉の専門職で固めて活動することもいいけど、どういう福祉が必要か、どういう相談窓口が必要かは、一緒に活動する子供、また活動中に出会った若者たちと考えることで、当事者に寄り添った対応ができると荒井さんは言います。
●着ぐるみを着て活動する理由
募金箱持っていて、着ぐるみ来ている、そんな姿にノリで会話が始まることもあるとか。
一緒に活動している子供、若者たちは世間一般的には「要支援対象者」として捉えられることが多いけど、専門職と横並びで、ともに活動しているところが、この団体の特徴だそうです。
またイベントの後半は、参加者から寄せられた質問にお答えいただきました。
活動をさまざまな人に伝えるために工夫していること、また荒井さんの信念を教えてほしいといった質問、また、お話への感想が多く寄せられました。
今回のイベントには、荒井さんの他にも、全国こども福祉センターから2名のスタッフが参加してくださり、活動に参加した経緯や感想をお話しくださいました。
最後に、イベント終了後のアンケートより感想を一部ご紹介します。
・なかなか完璧にはできないが「寄り添う気持ち」を常に持ち続けたい。
・相手に押しつけがましい支援になっていないか、気をつけるということ。
・支援を前提としない出会いの場の大切さを感じました。生活の場で支援者と積極的に関わりたいなんて思わないよな~、でも誰かに聞いてみたい、相談してみようかなと思える場があるって素敵だなと思いました。
●今回のお話に出てきた団体のリンク先をご紹介します。
*NPO法人全国こども福祉センター
団体の推進力となるマンスリーサポーターも募集中とのことです。
https://www.kodomoo.net/
*アウトリーチの本紹介:https://onl.bz/StXkw3J
*荒井さん学術論文:https://onl.bz/ejDdu6G
次回のフミコムcafeは2022年6月22日(水)
「ために」から「ともに」へ
‐障害のある学生のキャリア支援から考える共生社会‐
*開催案内:https://www.d-fumi.com/article/detail/1634
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