1995年、阪神淡路大震災が起こった際に、「言葉の壁」のせいで外国人の方に必要な情報が伝えられない事態が発生しました。この経験をもとに、弘前大学で開発され誕生したのが、今回のテーマである「やさしい日本語」です。
ゲストは、校閲や編集の仕事を請け負う株式会社ダンクの「やさしい日本語プロジェクト」から森 順一郎さんお迎えし、お話伺いました。
森さんがお話の冒頭に紹介したのはある調査結果。日本の在留外国人の82.2%が、「日常生活に困らない程度の日本語を話すことができ」、またその中の約70%の方の母国語が非英語圏ということでした。
「国際化」とい言葉も浸透し、街で外国人の方に道を尋ねられることも珍しいことではなくなった現在。
英語が流暢に話せさえすれば会話に困らない、ということは断言できないことがこのデータから分かると森さんは言います。
今後さらに国内の在留外国人の方は増えることが考えられており、ただ道を尋ねられるだけではなく、一緒に仕事をすることや、もしくはお互いの命に関わる現場に遭遇することがあるかもしれません。
今回のフミコムcafeには、やさしい日本語の推進に取り組まれている、東京都の村田さんにもご参加いただき、医療現場や行政のやさしい日本語の推進状況についてお話しいただきました。
森さんのお話ではやさしい日本語を使う上でご法度とされた「オノマトペ」。
しかし医療の現場ではオノマトペの利用は避けられないと言います。
その課題を解決するために、オノマトペを多言語で表したシートもご紹介いただきましたのでぜひご覧になってみてくださいね。
▼医療現場で使える多言語表記のオノマトペシート
https://easy-japanese.info/onomatopoeia
▼医療で用いる「やさしい日本語」(順天堂大学のYouTubeチャンネルより)
https://onl.la/Yf5N7ih" target=
今回も文京区の枠組みを越えた、最大66名もの方にご参加いただきました。
ご参加いただいた方の感想をいくつかご紹介いたします。
・オノマトペは理解されづらいこと。私も、オノマトペは伝わると勘違いしていました。また、多くの在留外国人が、やさしい日本語なら理解できるということを頭の片隅に入れておこうと思いました。
・現場の情報が聞けておもしろかった。
・「やさしい日本語」のニーズがこんなにあるとは驚きました。
またグラレコ参加をしてくださった方々も、ありがとうごいました!
(関連URL)
▼株式会社ダンク
https://dank.jp/
▼株式会社ダンクのやさしい日本語
https://www.dank-yasanichi.jp/
▼やさしい日本語(東京都生活文化局)
https://onl.la/Q4zLexm
次回のフミコムcafeは、3月16日。
「あなたはひとりじゃない-孤独・孤立対策のこれから-」と題し、NPO法人Social Change Agency代表理事の横山 北斗さんをゲストにお迎えしてお話しを伺います。みなさまのご参加お待ちしております!
▼次回のフミコムcafe
https://www.d-fumi.com/article/detail/1572" target