【今回の講座の目的とアイスブレイク】
はじめに今回の講座の流れについて説明があった後、Zoomのアンケート機能を使用して、今回の参加者にどんな端末で参加しているか(パソコンなのかスマートフォンなのか)を集計していきます。
結果を参加者と共有しながら、「スマートフォンの方は操作がわからないければ遠慮なくお知らせくださいね」「アンケート画面が消えない方はこうしたら消えますよ」などと案内されました。
この一連の流れの中にも、参加者の緊張をほぐすアイスブレイク的な効果や、あらゆる参加者がいることを想定しての細やかな気配りがあるように感じます。
実際に今回の参加者のみなさんも緊張がほぐれたようで、この後は気づいたことや質問をチャットに書いたりと、積極的に参加されていました。
【⓵さまざまなオンライン活用】
自宅にいながら親子で楽しめるイベントや、国を越えて海外の方と交流するイベントなど、オンラインならではのメリットをいかした事例をご紹介いただきました。
フミコムでも、イベントや講座の周知はFacebookなどのオンラインツールを使用していましたが、会場はフミコムで対面(リアル)で開催していました。
コロナ禍である現在は、リアルからオンラインに切り替えて開催していますが、これまで出会わなかった区外の方(中には海外の方も)がイベントに参加してくださったり、家事や育児で忙しい方も「何かをしながら」イベントを視聴できたりと、オンラインだからこその良さを実感しています。
一方で、「オンラインの利用経験が少ないので、ハードルが高い」という声や、「オンラインで適切なコミュニケーションを取れるか不安」などの声が課題としてよく聞かれます。「今回の講座でこれらを解消していきましょう」と、芦沢さんから改めて今回のゴールを共有していただきました。
【②Zoomの基本/応用機能】
カメラのオン・オフやミュートの方法、チャットの使い方、ビューの切り替え方法などZoomの技術・操作の方法を学びました。また、どうしたら積極的にチャットを活用してもらえるようになるかなどのコツについてもお話いただきました。
自分が操作をする時に役立てることはもちろんですが、主催する立場になった時に参加者に説明することができて、安心して参加してもらうためにも知っておきたいポイントです。
【③オンラインでの伝え方】
リアルの場合と同じようなコミュニケーションでは、伝えたいことも伝わりにくいと芦沢さんはいいます。オンラインの特徴として、誰に視線が向いているかがわかりにくいことや、感情が読み取りにくいなどがあります。
だからこそ、例えば誰が誰に向かって話しているかがわかるように、自分の名前を名乗ってから相手の名前を呼んだり、意思や感情が伝わるようにジェスチャーを大きくするなどの工夫が必要です。これにより、オンライン上でも”相手に伝わる”コミュニケーションを取ることができます。
【参加者からの質問】
ここまでで一旦振り返りとして、ブレイクアウトルームで参加者同士で感想を話し合いました。
その中で、参加者からたくさんの質問が寄せられ、芦沢さんが一つ一つ丁寧に回答してくださいました。その一部を抜粋してご紹介します。
●オンラインでイベントを実施する時に役割分担は必要か?
⇒司会とZoomの操作をする人は分けた方がいい。Zoom操作では、入室する人を許可したり、雑音が気になる方をミュートにしたり、チャットで質問が寄せられた時に対応したりと、細かいところでやることがたくさんある。
●オンラインの開催であれば、コミュニケーション方法もオンラインだけに統一した方がよいか?
⇒オンライン上のコミュニケーションで統一してしまうと、進行上は問題がなくても、オンラインに慣れていない参加者にとっては心情的に負担が大きい。
例えば手書きのポップを作るなどして、メリハリをつけるといい。
【④機器の準備とトラブル対応】
高価な機器を用意する必要はありませんが、よりスムーズに進行するためにおすすめの機器について教えていただきました。
また、オンラインでは参加者ごとにWi-Fi環境等も異なるためトラブルは付き物ということで、よくあるトラブルの例とその対応方法について教えていただきました。「トラブルは起きるのはあたりまえ」という余裕が持てるように、さまざまな対応方法を事前に把握しておくことも大切ですね。
【⑤オンライン研修設計のポイント】
ここから先は技術的なお話ではなく、心地よいオンラインの場をつくるために、主催者側が心がけるとよいポイントについて学びました。
例えば、イベント開始前にはすべての準備を終えた状態で「心のゆとり」を持って接することや、受講者へ投げかける時は主催側も自己開示をするなど、さっそく実践にいかせるような内容を教えていただきました。
【⑥その他の設定や工夫】
その他にも、ブレイクアウトルームの設定方法や、共同ホストができること、オンライン+会場参加のハイブリット運営のポイント、ライブストリーミング配信についても学びました。
たっぷり2時間、参加者からのたくさんの質問にもすべてお答えいただき、講座を終了しました。
*今回お一人、グラフィックレコーディングに挑戦してくださいました!盛り沢山の内容をわかりやすくまとめてくださいました。ありがとうございました!
【大切なことは、相手の立場になって考えること】
今回、主催者側がスムーズな運営・進行をしていく上で、知っておくと便利な機能や事前準備のポイントを中心にお話しいただきましたが、大切なのは「参加者だったらどう思うかを想像する」ということ。
Zoomのあらゆる機能も、身振り手振りなどのコミュニケーションもすべて、参加者が心地よく参加できるようにするためのものであり、「参加者の立場だったらどう見えるか・どう感じるか」を事前にいかに想像するかがポイントであると気づくことができました。
決して、高度な技術を全て知っておかなければいけない!ということではなく、そもそも「この講座に参加した人がどうなっていたらよいか」に立ち返りながら、参加者への”ちょっとした気遣い”を準備しておくことが大切なのだと、今回の講座を通して学ぶことができました。
講座終了後のアンケートでは、
・まさに聞きたかったことが満載の内容で、自分が主催者となるときの大きな目標となった。
・参加者からの質問すべてに答えていただく中で、他の方の質問からも学ぶことが出来た。
・自分ではあまり意識していない部分に大切なことが多くあると気づくことができた。
…などの感想をお寄せいただきました。ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました!
今回学んだことを実際の会議やイベントの場でいかしていただくこと、そして周りの方に教える立場になっていただけたらと願っています。
今後もフミコムでは、そうした「新たな担い手」として地域の中で活動するきっかけになるような講座や、実際に活動をしている団体の運営を応援するような講座を開催していきます。
講座・イベント情報はこちらのどっとフミコムのイベントページの他、Peatixのフミコムイベントページでお知らせいたしますので、ぜひチェックしてみてください!
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