非営利活動の財源としては大きく分けて、会費、寄付、助成金・補助金、事業収入がありますが、規模や使途の自由度などがそれぞれことなるため、団体のフェーズや活動規模、内容に応じてどれか一つに偏るのでなくバランスよく財源を組み立てていく必要があります。
助成金の特徴としては、
・まとまった金額が得られる
・費用対効果が高い
・資金使途や成果に制約がある(申請段階での約束)
・期間限定(1~3年程度)
ということがあげられます。助成金を人件費として活用できるものもあり、それに伴って採用をした場合に、助成金がなくなった後の財源をどうするかなども検討が必要で、結果として組織・体制に影響してきます。
そもそも「助成金」という字のごとく、「団体の成長を助けるお金」。
助成側から見て、団体の活動がいいから応援しているというよりは、むしろ、もっと成長してもらいたいという願いを込めて資金提供をしているという側面があります。
「活動費がないから助成金が欲しい」というのでは現状維持のためのお金という側面が強くなってしまうので、これではなかなか助成金は通りにくいということにあります。
ではどのような助成金申請が通りやすいのか、ということを考えるには、助成側の立場に立って考えてみることが必要ということで、申請の際に募集要項の着眼点について解説がありました。
ついつい自団体の活動のアピールをしたい!と思ってしまいがちなところですが、助成側が助成金を出すことによって目指したい社会の姿、解決したい社会課題を過去の助成実績も含めしっかり読み込んでおくことが大切です。
助成金情報をどこで探すかについても情報提供がありました。
募集が多いのは4~6月、10~11月頃ですので、団体内で年次計画、中期計画を立てる際に参考にしてみてはいかがでしょうか?
・東京ボランティア・市民活動センターの ボラ市民ウェブの「助成金情報」
https://www.tvac.or.jp/sagasu/?cat=joseikin
・日本財団が提供する公益事業コミュニティサイトCANPANの「助成情報」
https://fields.canpan.info/grant/
また助成金の金額も30~50万くらいのものは活動の立ち上げや短期成果のためのものが多い一方、100~500万くらいの規模になってくると成果の発展・成長により重点が置かれてきます。
最後に、全体を通しての質問や感想を受け付けました。
・最近は他団体との連携みたいなことを押し出した助成金も増えているが、どの程度の連携を事前にしておく必要があるか?
・連携先をどう見つけておくとよいのか?
など他団体との連携に関する質問がありましたが、特に決め手となるような「正解」があるわけではありませんが、日常的にコミュニケーションをとる、資金が介在しなくても情報共有、意見交換をするなどができればよいでしょうし、もし協働で事業にあたる際には、それこそ「ロジックモデル」を一緒に策定し、課題感と目指す姿を共有し、そのうえでお互いの得意や強みを生かした役割分担ができるとのちの事業実施の際にもスムーズな連携ができるのではないかと思います。
そしてまさにそういったマッチングやコーディネートのご相談にはフミコムをご活用いただければ幸いです。
フミコムでは今後もファンドレイジングをはじめとした団体の運営、活動を推進するような講座・専門相談等を実施していきますし、随時ご相談も受け付けています。いつでもお気軽にお問い合わせください!