今年度3回目の企業等地域連携推進ネットワーク会議のテーマはSDGs。取り組み方についてはさまざまだと思いますが、今回は「地域連携」を切り口にSDGsとどう結び付けた取り組みができるかを考えるワークショップを行いました。
企画・進行は株式会社オルタナの橋上さんに務めていただきました。
株式会社オルタナは、環境とCSRの両方を扱った情報誌 『オルタナ』の発行のほか、コンサルティングなども行っている企業です。
http://www.alterna.co.jp/
ワークショップに入る前に、簡単にSDGsについての基礎情報のインプットを行いました。
SDGsが採択された背景、関連の動きや、企業をめぐる様々なステークホルダーの整理などについて説明があった後、SDGsのビジネス指南書である「SDG Compass」に書かれているアウトサイド・インのアプローチについての解説がありました。
ここでは、アウトとは社会を、インは企業や組織を指します。「アウトサイド・イン」は、この市場のニーズに合わせて製品・サービスを開発する「マーケット・イン」の考え方の延長で、顧客の後ろにいる「社会」のニーズに応えるということを意味しています。
地域や社会の課題を解決するために、自社だけでなく他のステークホルダーとも連携しながら何にどう取り組んでいくか。そのためには自社の強みはなんであるかということと、地域では今どんなことが課題になっているのかを知る必要があります。
今回は地域連携ということで、地域連携の実践例の紹介をいくつか受けつつ、その上で文京区「文の京」総合戦略(素案)を参考に、他のステークホルダーと協働してどんな取り組みができそうか、企業、教育機関、NPO団体の混成チームで検討するというワークショップを行いました。
ゴールは、文京区と地域が連携できる“実現可能な”取り組みを提案すること。
まずは個人ワークで「文の京」基本戦略(素案)をもとに、いくつかの課題をピックアップし、それに対応するSDGsの目標をクロスさせて、それぞれどんな変化が見込まれるか(ポジティブな内容でもネガティブな内容でも)を個人で考えていきます。
その上で、グループで、考えを持ち寄って、解決したい課題(SDGsの目標)と、グループの企業・団体等が持つ資源、それらの資源を活用して課題を解決するためにどんな取り組みをするかをグループで検討してもらったうえで、グループごとに発表をしてもらいました。
個人ワークもグループワークも限られた時間の中での実施だったため、ようやくグループでの議論が活発になってきたころには発表の時間となってしまいましたが、「課題」ということを起点にさまざまなステークホルダーで話し合う機会自体がこれまで少なかったため、新たな視点を持つきっかけになったのではないでしょうか?
ネットワーク会議後は有志のメンバーが残りフミコムで情報交換会を行いました。こういう場でのじっくり時間をとったコミュニケーションも今後の連携の第一歩につながっていきます。初めてご参加くださった企業等の方々とも意見交換ができ、今後の新たな取り組みにつながっていきそうな手ごたえも感じています。
次年度以降も引き続き、企業の皆さまからのご相談も随時お受けしつつ、新たなネットワークを広げ、深めていけるような場をつくっていけたらと思っております。
CSR担当者に限らず、新規事業を担当される方や社会課題解決・地域連携に関心のある企業の方のご参加も随時お待ちしておりますので、フミコムまでお気軽にお問い合わせください。