“キャリア”と聞くと仕事の経歴と思いがちですが、生き方も含めて、生涯を通じて自らが構築し、意味づけしたものを「キャリア」と捉えること、自分を知るためには、自己洞察とあわせて他者からのフィードバックも大事であることなどの講義がありました。
それに続いて、これから予測される地震や周囲のこと、社会全体も含めた環境変化についてグループで話し合いました。
・AIの発達による人間の働き方の変化、
・人口減少による労働のあり方の変化、
・都市と地方のあり方、
・自己の加齢に伴う心身の変化、家族の変化、
など様々な意見が出ました。
ご意見ひとつひとつが参加者一人ひとりのこれまでの経験や経歴などが反映されてこその面もあり、多様性が見られました。
会社などの組織で働く仲間は同じルールの下で働いており同質性がありますが、定年後に「地域で暮らす」となると多様な価値観の方が混ざり合って生きていくことになり、それを実感するワークになったのではないでしょうか。
1日目の最後には自己の振り返りを深めるワークとして、キャリア年表を作成し、「ワーク」「ライフ」それぞれの節目となる出来事や転機を振り返り、その中で培ってきたことなどを言語化してグループ内でシェアし合いました。
深い部分は近い関係だからこそ言いにくいこともあり、そういった意味では同世代で同じ地域で生活するけれども知らない者同士だったからこそ話せる、というのもこの講座の醍醐味です。
3時間と通常の講座よりは長めに設定されている講座ですが、振り返りに時間をかけているので過ぎてみればあっという間で、もっと時間が欲しいという意見も聞かれるほどでした。
講座2回目は「地域に踏み込む編」として、フミコム職員より、地域活動をする意義や、情報の収集の仕方、実際の活動について紹介を行いました。
1回目でも話題に出ましたが、会社などの組織は同じ目的に向かって動く同質性の高さが特徴ですが、地域はさまざまなバックグラウンドの方がいる「多様性」が特徴です。
多様な方とコミュニケーションをとっていくには、まず自分のコミュニケーション上の強みと弱みを知っていることが「強み」になるということで、続いて交流分析を行いました。
どんなパターンでも強みになる部分と弱みとが背中合わせで持っているので、どの場面ではどういう特性を生かすかを考えるヒントを持ち帰っていただけたのではないでしょうか。
ここで、一昨年、昨年の受講生の方々から講座を受けた後の変化などについてお話をいただきました。
生き方ががらりと変わった方、
迷いながらもまずは動き出してみた方など
それぞれではありますが、
それぞれのチャレンジに今期の受講生の皆さんも刺激を受けていたようでした。
最後に2回の総括として、理想のワークライフバランスと、
今後半年間にチャレンジしてみたいことを各自で考え、宣言して講座は終了しました。
フミコムのひとつの軸が新たな担い手の創出。
今はまだ働き盛りでも、退職後に、活躍のひとつのフィールドとして地域をとらえてもらえるように、受講生のコミュニティを育みつつ、引き続きこの講座も続けていきたいと思っています。