AIの更なる発展やIoTの進展が予想されるこれからの時代、人間の「考える力」の価値が相対的に高まると言われています。今回の講座ではその「考える方法・考え方のコツ」を知り、課題を解決へと導くスキルの習得を目指すことを目的に開催されました。ひらめき力を高めるということで、講義を聴くというより、ワークを中心に行いました。
一つ目のワークとして、架空の会社でビジネスを展開し、繁盛させるためのテーマ・サービスを発想するワークに取り組みました。テーマを決め、特徴を3つ記すことを5分間でグループで考える内容でしたが、参加者の皆さまはそれぞれに柔軟な発想で仕上げていきました。グループ毎の発表ではユニークなテーマや特徴が並び、盛り上がりを見せていました。一通りの発表後、芦沢さんより発想の手順やロジックツリー、発想のパターンについて、レクチャーがありました。
発想は時間を掛ければ良いアイディアが出るというものではなく、まずおおまかな方向性を決めるためのテーマ決めが最優先、その後に決めた方向性を支える3つの特徴をロジックツリーで考えていくことが基礎という説明がありました。特徴は1つでもダメで4つでもダメ、3つであることが望ましいこと、その3つの特徴はそれぞれにダブりがなく、情報レベルが同じであることが重要という説明もありました。そして、発想のパターンとしては常識と逆にしてみる、絞り込んだり捨てたりする、既にあるものをオマージュとして真似してみること等の説明があり、参加者の皆さまは大きく頷きつつ、芦沢さんの話に聴き入っていました。
二つ目のワークでは、文京区の地域特性を活かした事業を複業として創業するため、創業アイディアのテーマと3つの特徴を考えるワークを実施しました。一つ目のワークで学んだことを活かして参加者の皆さまそれぞれにプランを仕上げていきました。時間の関係もあり、発表は数名の方のみとなってしまいましたが、芦沢さんからはそれぞれに面白いアイディアが出ていて、ひらめき力がこの時間内でも高まってきているという講評がありました。今回のワークでは、フレームワークについてのレクチャーがありました。フレームワークとは枠組みを作り、それを用いた思考法のことで、全体を理解してから部分を考えることができる、複雑な課題を分けて考えることができる、思い込みや先入観を排除して思考の盲点に気付けるといった利点があるといった説明がありました。
その後、本日のまとめとしてこれからの時代は知識量よりも思考力が大切になってくること、未知の課題に対して知っている事実から仮定し、それに基づいて一定の答えを出していく仮説思考が求められているといった説明があり、ひらめき力は誰でも磨けば髙めることができることを共有して、講座は終了となりました。
参加者の皆さまにとっても学びが多かったようで、アンケートにもそんな声が記載されていました。その一部を紹介します。
・「まずはテーマを決めて考える」という考え方を実践したいと思います
・「絞り込む」という考え方が新鮮でした
・100人の中で1人か2人が共感したらOKという考えで進めて良い
今回の講座でも3名の方が複業として、グラフィックレコーディングを実践してくださいました。館内に掲示しておりますので、是非ともご覧いただければと思います。
フミコムでは皆さまの日常や地域での活動に役立つスキルや考え方を学ぶ講座をこれからも開催していきます。たくさんの方のご参加をお待しています。