参加者同士の簡単な自己紹介の後、まずは沼田さんのお話からスタートしました。
沼田さんは、さんぽみち総合研究所で本業として坂道マップ・坂道アプリの開発に携わる傍ら、B-ぐる友の会事務局長として、コミュニティバスB-ぐるを盛り上げる地域活動もしています。沼田さんからは地域で活動を始めたきっかけや文京区の魅力、これから拡げていきたい面白さを、ユーモア溢れる語り口で話していただきました。その中で大切にしていることの一つとして、「続けていると、イイ感じで流れ始める時が来る」という経験談をお話しされていました。沼田さん自身も、文京区で働き始めて27年間、決して面白いことだけではなかったと仰っていました。しかしながら、例えば文社協にフミコムがオープンする等、その時その時で何かのきっかけがあり、今日まで続けられたというのです。そして今、B-ぐる友の会は「B-ぐる」という根っこの部分はつながりつつも、メンバーそれぞれの得意分野を組み合わせて活動をしています。そんなお話に、参加者の皆さまも引き込まれていました。

続いて片倉さんのお話に移りました。
片倉さんは現役の大学生で、ねづくりやでの活動を始めたのは今年の2月からです。元々は西東京エリアにある「チェルシーハウス」を超えるような活動をしたいと思い、根津で4人の大学生で古民家シェアハウスをスタートさせました。4人のメンバーそれぞれの志向や強み、将来のビジョンを活かした運営をしていますが、今ではまるで児童館のように地域のこども達が集まる場になったとのことです。もちろんこの半年でたくさんの失敗もありましたが、その都度地域の方々が助けてくれたと片倉さんは話します。なぜこの短期間で地域の方々から認知され、居場所として機能するまでに至ったのか、それは挨拶や謙虚な気持ちを持ったコミュニケーションが図れていたこと、何よりねづくりやのメンバーが楽しんでいたことが理由と片倉さんは仰っていました。現役大学生の片倉さんの堂々たるプレゼンテーション、そしてねづくりやのこの半年での取り組みに、参加者の皆さまは時に驚きの表情を見せつつ、聴き入っていました。

その後は近くの方と車座を作り、「面白さ」をシェアする時間に移りました。ゲストのお二人にも適宜加わっていただき、4つのグループはどこも盛り上がりを見せていました。中にはそれぞれの活動への新たなアイディアも出され、ゲストのお二人も得るものが多い時間になったと仰っていました。そんな参加者の皆さまの声を、アンケートから一部抜粋してご紹介します。

・学生が頑張っている姿をとても好ましく思いました。ねづくりや、ぜひ行ってみたいです。
・坂道アプリに加えて、橋アプリも面白いのでは。
・「地域」を共通点に人が集まると、興味の多様性が生まれる。
・文京区は本当の楽しい地域だと思いました。もっと文京区のことが知りたくなりました。

全プログラム終了後も多くの方が残って、ゲストや参加者同士の交流を楽しんでいました。今回の交流会で生まれたつながりが地域に還元されていくこと、あるいは交流会への参加をきっかけに新たな一歩を踏み出す方がいることを期待しています。

フミコムでは今後も地域の課題を知るはじめの一歩、新たなつながりを創るきっかけの場としてフミコムcafeを開催していきます。
次回は8月21日（水）、「ドイツから学ぶ　文化▪遊び▪教育の力　”遊び”がまちの文化を育む」 をテーマに開催します。
https://www.d-fumi.com/article/detail/1019/
引き続き、皆さまのご参加をお待ちしております。