今回の講座は、2016年に発刊されベストセラーとなった「LIFE SHIFT」の内容をたどりつつ、複業やパラレルキャリアを実践して地域と関わりながら暮らせるキャリアづくりのヒントを考えるものでした。
「LIFE SHIFT」では、平均寿命が延びたことを受け、これまでの教育→仕事→老後というそれぞれのステージで明確に区切られていた生き方から、マルチステージ化された生き方に変わっていくと述べられています。
そしてマルチステージ化された生き方に伴い、各ステージの境目が明確ではなくなるシームレス化が進んでいくこと、働き方の境目もシームレスになっていくことも記載されています。
その中で副次的な収入源となる<副業>ではなく、複数の本業として社会や地域から必要とされる<複業>についての説明もありました。
参加者の中には、既に複業に取り組んでいる方もいて、この一連の話に共感して聴き入っていました。
その後、今起きている社会変化に触れつつ、マルチステージ化が進むこれからの時代を有意義に過ごすために必要な「無形資産」について考えました。
無形資産は生産性資産(価値)、活力資産(元気)、変身資産(柔軟性)に分けることができ、参加者はそれぞれ自己チェック。
その結果、生産性資産や活力資産に比べて、変化に柔軟に対応するための変身資産が不足していると感じている方が多いこともわかりました。
変身資産の一つである多様性に富んだネットワークを構築するための考え方として、親しい人からよりも、普段つながりの薄い人からこそ、より価値のある情報が提供されることがある【弱い紐帯の強さ】理論も紹介され、参加者は時に大きく頷きつつ、芦沢さんの話を聴いていました。
講座の後半は、自己分析ワークを通じて自分と向き合った後、LIFE SHIFTを実現するとしたらどのような自分になりたいかという課題を考えました。
手作り名刺を作り、それを交換しつつ、自分ができることを伝え、相手のできることを聞くというワークを実践しましたが、前半でアウトプットの重要性を芦沢さんが説明していたこともあり、参加者同士で積極的に名刺を交換し、コミュニケーションを図っていました。
「本当に複業を始めた気分になった」、「話していてワクワクした」といった声も多く聞かれ、大盛況の内に終了の時間を迎えました。
参加者の皆さまからの声はアンケートにも記載されていました。その一部を抜粋して紹介します。
・複業を目指すこと、名刺作りをすることで夢の実現に一歩近づくような気がする
・助走期間は長すぎない方がいい。今からはじめよう‼
・あまり考えず、とりあえずはじめる
・他の方々のお顔を見ていると、本当に自分がやりたい事を思い浮かべているから、活き活きと楽しそうな表情をしているのが印象的でした
今回の講座では、2名の方がグラフィックレコーディングに挑戦してくれました。本業以外でグラレコを実践することもまさに複業そのものです。完成版はフミコム館内に掲示されていますので、是非ご覧ください。
なお、本講座のステップアップ編を12月に開催予定ですので、今回参加できなかった方も是非、ご検討ください。
フミコムでは皆さまの日常や地域での活動にも役に立つスキルや考え方を学ぶ講座をこれからも開催していきます。たくさんの方のご参加をお待ちしています。