令和6年3月現在、文京区による「竹早公園・小石川図書館の一体的整備計画」が進行しています。でも、令和6年1月24日に区のHP上で公開された、計画の「中間のまとめ」https://www.city.bunkyo.lg.jp/var/rev0/0296/8841/2024227153852.pdfをみると、非常に問題のある、偏った計画であることが分かってきました。

私たちが愛する小石川図書館は築60年になります。その歴史と文化的価値は、地元住民だけでなく、区外からも多くの利用者に認識されています。しかし現在進行中の再開発計画では、この大切な公共施設の１階部分が、テニスコート利用者用の更衣室・シャワールーム・ラウンジとして割り当てられることになっています。これはまるで図書館がテニスコートの"おまけ"であるかのようです。

さらに深刻なことに、新たな建物は地上2階しかありません。その理由は「テニスコートに影を落とさないように」とされています。しかし小石川図書館敷地内では高さ制限22mが設定されており、十分高層建築が可能です。

また竹早公園内テニスコートでは「特定団体による時間外利用問題」や「利用権転売問題」も明らかにされています。これらの問題を無視して図書館の再開発計画を進めることは適切ではありません。

文京区は「文」の「京」であり、本や印刷物の町・教育の町です。公園内の緑を楽しみながら読書することができるような図書館を期待している人々に対し、この計画は大きな失望感を与えます。

私たちは、文京区が住民の意見を尊重し、小石川図書館再開発計画を見直すよう要求します。特に、「テニスコート利用者への配慮」という理由で図書館が地下に追いやられるプランは受け入れられません。「知」の殿堂として、そして小さな子どもたちから大人まで、全ての人々に開かれた公共施設として小石川図書館が存続することこそが必要です。

文京区の現在の計画では、竹早公園自体にも問題があります。テニスコートばかりが公園の半分もの面積を占め、きれいに整備され直す一方で、子どもたちも予約なく遊べるボール遊び場がなくなり、大型の滑り台やブランコのある児童遊園がなくなります。

そもそも、第一種文教地区であり、第一種中高層住居専用地域に指定されている小石川地区で、歓声や打球音がするテニスコートは、今現在の法律の下では、設置が好ましいものではありません。７０年前には問題のなかった施設かもしれませんが、今、公園整備をし直すにあたっては、公園内のスポーツ施設の種類やあり方を一から考え直す必要があります。限られた面積を一部の大人のための、予約しなければ使えない施設ではなく、誰もが使える施設にするよう、工夫をすべきです。また、静かな環境を害さないような配置を考える必要もあります。

また、地震などの災害に備え、公園整備には防災の観点も必要なはずです。区の計画にはこの防災の観点が抜け落ちています。この観点からも、テニスコートで公園を埋め尽くすのではなく、災害に備えた防災広場としての多目的広場を広く確保すべきだと思います。

まずは、文京区に住民説明会を開き、住民の意見を広く聞く機会を早急に求めたいと思います。その上で、すべての住民に開かれた公園や図書館を、住民参画の下で作っていきたいと思います。
この請願に署名し、竹早公園整備と小石川図書館建替えの計画改善へ向けた一歩を踏み出しましょう。